スペシャルティーコーヒーの特徴のひとつが、トレーサビリティです。
お手元にコーヒー豆があれば、見てみてください。
「ブラジル ダテーラ農園」とか「エチオピア サキチャ」とか、農園名や生産者名、少なくとも国名よりも細かい地域名が書かれていませんか?
このように、
- どこの
- 誰が
- どのように
作ったコーヒーなのかがわかるというのが「トレーサビリティ」の意味です。
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魚沼産コシヒカリ、みたいな感じだね。
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そうですね。〇〇さんのほうれん草、みたいに生産者の顔がわかる野菜も増えてきていますね。
コーヒー農園オーナー制度《COFFEE FARM OWNERS》で私は、極めつけのトレーサビリティを体験しました。
それでは、バリ島からのコーヒー豆の第1回目のお届け、そのレビューをお楽しみください。
この記事はシリーズ記事です。コーヒー農園オーナー制度《COFFEE FARM OWNERS》に関する他の記事を読みたい方はこちらからどうぞ。
コーヒー農園オーナー制度《COFFEE FARM OWNERS》のコーヒー豆、ついに来たる!
バリ島の聖なる山、バトゥール山の標高1,300mにあるコーヒー農園。
そこにある4本のコーヒーの木、シリアル番号#0085~##0088が、私の木として育てられています。
11月下旬。私たち農園オーナーの手元に、自分たちのコーヒー農園で採れたコーヒー豆が届きました。
※オーナー制度が2020年10月~21年9月で、コーヒーの収穫期が8月なので、厳密には私たちの木で実った豆ではないのですが、雰囲気を味わっています。
《COFFEE FARM OWNERS》のコーヒー豆のお届けは、隔月で全6回予定されています。
第1回のコーヒー豆は、バリ島で焙煎された、ウォッシュドプロセスの豆となっています。
焙煎から到着までの日数
11月9日にバリ島の焙煎所で焙煎されたコーヒー豆。
北海道の我が家には11月29日に到着しました。
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焙煎から届くまで20日もかかるの?
今年はコロナの影響があり、輸出入の手続きに時間がかかってしまったようです。
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来年以降のオーナー制度では、コロナが落ち着けばもう少しスムーズに届くのでしょうね。
バリ島で焙煎した豆は一度東京のLIGHT UP COFFEEさんに送られて、そこで状態を確認してくださってから、各オーナーの元へ届けられます。
よくよく見てみれば、豆の袋の印字をテープで修正した跡が。
こういった部分も、発送前にLIGHT UP COFFEEさんで検品してくれているのかもしれませんね。
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ちゃんとした品質のものが届くというのは、当たり前のことかもしれないけれどありがたいです。
ひとつ難点を言うならば、やはり焙煎から到着まで時間がかかってしまうこと。
「バリ島で生産された豆をバリ島で焙煎して届けてくれるなんてすごくない!?」
という興奮もあるのですが、個人的な好みで、焙煎してから日の浅い豆の方が好きなのです。
「おいしく飲んであげられなかったらどうしよう……」
なんて不安があったのですが、そんな私をほっと安心させてくれるお言葉が《COFFEE FARM OWNERS》運営さんよりありました。
《COFFEE FARM OWNERS》では、焙煎から3週間後くらいが飲み頃になるように焙煎しているそうなのです。
それならきっと、一番おいしい時期を逃さずにコーヒーを飲むことができますね。
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気になるお味ももちろんレビューしますよ。
そうそう、来年度以降のオーナー制度に申し込みたい人もいるでしょうから、お届け方法についても軽く触れておきましょう。
郵便局のクリックポストで届くと言われていましたが、コーヒー豆が3袋、350gということで、段ボールの大きさもそれなりのものになってしまいました。
我が家ではポストに入らず、インターホンが鳴って手渡しで受け取ることとなりました。
ポスト投函だから不在時も安心、と思いきや手渡しが必要になりそうなので、不在がちの方はご注意です。
でも、豆が届いた瞬間に気付けて、受け取り後すぐ飲めるのはうれしいですね。
ポスト投函だと、気付くのが遅くなってしまいそうなので。
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届いたのはコーヒー豆が3袋と、「農園の今」がわかるポストカード
う~ん、何度見てもうれしいものですねぇ。うれしいので同じ写真をもう一度貼っちゃいます。ぺたり。
オーナー名として登録した名前と、自分の木のシリアル番号がパッケージに印字された、世界にひとつだけのコーヒーです。
200gの袋は「ご自宅用」、50gの小袋は「お土産用」として楽しむことができます。
200gの袋の方には、うれしいことにウォッシュドプロセスについての詳しい説明が書かれていました。
こういうのを読むのが大好きなんです。
お恥ずかしながら、まだまだコーヒーについては勉強中なので
「ウォッシュドプロセスは水で洗い流す生産処理」
くらいの雑な覚え方をしていたのですが、今回初めてウォッシュドプロセスについてきちんと知りました。
今までは「ウォッシュドよりもナチュラルの方が手間がかかっているから」とナチュラルをありがたがっていたのですが、ウォッシュドプロセスだって複雑な工程を経ているのだなとわかりました。
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これを読んで、ウォッシュドプロセスの豆に対する愛情が湧いてきました。
いつもコーヒーの袋は飲みきったら捨ててしまうのですが、これは記念にとっておきたいですね。
ポストカードの方も手が込んでいて、コーヒーの木の写真は見ていてうっとりしてしまいますし、裏面には「農園の今」をお知らせする文章も書かれていました。
農園の様子は毎月の「農園レポート」でもお知らせしてくれているのですが、LINEなので手で触れることはできませんし、データなのでいつか消えてしまいます。
こうやって手に取って眺められるポストカードは、データが消えても、コーヒー豆を飲みきってしまっても残り続ける思い出になってくれるのでしょうね。
バリ島のコーヒー初体験。そのお味は?
さてさてそれでは、気になるお味のレビューといきましょう。
その前に、アジア圏のコーヒーというと、みなさんはどこのどんなコーヒーをイメージしますか?
中国の雲南? ベトナム?
私はインドネシアのマンデリンくらいしか飲んだことがなかったかなと思います。
マンデリンといえば深煎りのイメージですよね。(ですよね?)
地域が近ければコーヒーの味わいも似る傾向がありますが、その法則は一旦置いておいてください。
深煎りが似合うマンデリンの豆とは違って、同じインドネシアでも《COFFEE FARM OWNERS》のバリ島の豆は甘みと酸味を引き出す浅めの焙煎。
袋を開けると、明るいシナモン色が顔を出しました。
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浅煎りの焙煎なんだね。
実際に淹れて飲んでみた感想はというと……
- 焙煎後、日数が経っているからドームが膨らまなかった
- 味が落ちている感じはしなかった
- オレンジのような酸味はあるけど、キツくなくて飲みやすい
- シナモンの香りが特徴的で、冷めると更に強く感じられる
- 冷めてからも飲みやすいコーヒー
でした。
Philocoffeaさんのエチオピア粕谷プロセスにも似た味わいだったかな、とも思いました。
バリ島とエチオピア、遠いんですけどね。
淹れ方の巧拙や飲み手の好みにもだいぶ左右されるとは思うのですけれど、あくまで私個人の感じ方としては、100gで1,600円のコーヒーくらいの味はしたかなと思います。
それが350g届いたのですから……6万円を出した価値、徐々に回収できているような気がします。にやり。
コーヒーが届いた感想は「トレーサビリティに感動した」
届いたコーヒーを飲んでから、じわじわと感動が湧き上がってきたんです。
「わー、コーヒーが届いた~! 飲もう~!」
って普段通販した豆が届いたときと同じようにるんるんで開けて飲んだのですが、単なる「コーヒー豆が届いたことへの喜び」が落ち着いてから唐突に
「あれ!?」
ってなったんです。
「私って今、自分の知ってるコーヒー農園のコーヒーを飲んでるんじゃない!?」
と。
普段飲んでいるスペシャルティーコーヒーも、豆の産地の国名だけじゃなく、農園名や農家さんの名前までわかるものがあります。
各ロースタリーでは農家さんの顔写真や生産の様子の写真も掲載してくれていたり、実際に産地を訪問したときのエピソードを載せてくれていたりと、私たち消費者にたくさんの情報を教えてくれています。
だからそれには慣れているつもりだったのですが……これはそれよりもすごい。
「生産チームのリーダーはバユさんっていう方だったなぁ」
「バユさんもオンラインイベントに参加していて、英語だったから何を言っているかはわからなかったけれど、声も聞いたんだったよなぁ」
「どんな風に剪定をしているかとか、どんな肥料を使っているだとか知っているんだよなぁ」
「今年はシェードツリーも新たに購入したんだったよなぁ」
なんて、これまでオンラインイベントや農園レポートで聞いてきたことが走馬灯のように頭に浮かんで、目の前の、口の中に含んだコーヒーとが繋がったんです。
今も書きながら興奮しているんですが、えっ、これってすごくないですか!?!?
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みなさん、魚沼産のコシヒカリを買うとき、魚沼でどんな方法でお米が作られているかまで考えて購入されていますか?
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そんなことはしないよね。知ろうと思えば知れるんだろうけど。
私はこの記事の冒頭で「スペシャルティーコーヒーの特徴のひとつが、トレーサビリティです。」と書きましたが、この文章はちょっと間違っています。
本当は、「スペシャルティーコーヒーの価値のひとつが、トレーサビリティです。」なんです。
作った相手のことを知っているということは、感情が揺さぶられるんです。
ただおいしいだけでも、ひとは感動します。高級レストランで食事をしたら、そのおいしさに感動することでしょう。
それでも「お袋の味」が恋しいのは、母を愛しているからです。
それがトレーサビリティの意味のひとつなのかなぁ、と考えさせられました。
自分の中だけで納得してしまいましたが、6万円を出した価値って、ここにあったんだなと思います。
お土産用を渡したときの反応もうれしかった
3袋あったお土産用の小袋コーヒー。
もちろんこれも自分で飲んでしまってもいいのですが、せっかくなので全部配ってみました。
- コーヒー仲間のはるさくん(twitter)
- 会社のコーヒー好きの先輩
- リアルの弟
ちょっとでも喜んでもらえたら、その反応のうれしさも《COFFEE FARM OWNERS》で得られる体験のひとつかなぁと私は考えました。
ロータスのクッキーみたいな香りと口に残るシナモン風味。
温度下がるとバレンシアオレンジみたいな爽やかな酸味。
最近華やかなものばっかり飲んでたから新鮮~
MAYAさんの名前が入ってる! すごくない!?
こんな特別な豆、適当に淹れちゃもったいないよ!(いやいや普通に淹れていいですよ。byMAYA)
お店でちゃんとした細口ポット買ってくるね!
丁寧にLINEで感想を送ってくれるのも、今までポット無しでコーヒーを淹れていた先輩がわざわざこのためにちゃんとしたポットを買ってくれるのも、うれしくてうれしくて堪らなかったです。
ちなみに弟からは「届いた。ありがとう」以来の反応がありません(苦笑)(私も感想を催促してはいないのですが)
「ただのおいしいコーヒー豆」と「名前入りのコーヒー豆」ではこんなに反応が違うのか!
という驚きを通して、自分はなんて素敵なサービスを受けているんだろうと改めてうれしく思いました。
ひとりひとりに名前入りのコーヒーを送ってくださった《COFFEE FARM OWNERS》のスタッフさん、本当にありがとうございます。
お土産用のコーヒー豆は、周りの人に配るのがオススメです。
自分が飲める量は減っちゃいますけど、その代わりに喜びが倍増します。
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今回の記事は長くなってしまいましたね。
コーヒー豆の味を伝えるのは難しいから、他の部分のレポートに熱が入ってしまいました。
少しでも、私が《COFFEE FARM OWNERS》のサービスに感じた価値が伝わっているとうれしいです。
コーヒー豆が届いて、コーヒー農園オーナー制度もいよいよ盛り上がってきたなぁという感じです。
次回は2回目のオンラインイベントが待っていますね。
残念ながらリアルタイムでの参加が難しそうなのですが、アーカイブでもどれだけ楽しめるのか、またレポートをしたいと思います。
次回も乞うご期待。
この記事はシリーズ記事です。コーヒー農園オーナー制度《COFFEE FARM OWNERS》に関する他の記事を読みたい方はこちらからどうぞ。
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