コーヒーを飲むのが日課というあなた。
朝起きてコーヒーメーカーをセットして、コーヒーが落ちるまでの間に、顔を洗ったりトーストを焼いたり。
毎朝の慣れ親しんだコーヒーを口にすると、ほっと落ち着いたり、ぼんやりしていた目が覚めてきたりしますよね。
朝のコーヒーは、ただ習慣のようになってしまっていても、大切なモーニングルーティンのひとつだと思います。
「いつも飲むこの味だからいいんだ」
そう、満足されていることと思います。
でも、こんな経験はありませんか?
- コーヒーを開封したての時としばらく経ってからだと味が違う
- 賞味期限内に飲んだはずなのに、胃もたれや胸焼けがする
- 舌に刺激やえぐみを感じる味がする
このような現象は、どうして起こるのでしょうか?
コーヒーがおいしくない原因とは?いつものコーヒーのはずなのに……
ご存知でしたか? 実はコーヒーは生鮮食品なんです。
……ちょっと語弊がある表現ですね。厳密には生鮮食品の定義には当てはまりませんが、それくらい品質が落ちるのが早いんです。
コーヒーの品質が劣化する原因は複数あります。
- 酸素
- 温度
- 湿度
- 光
コーヒーが劣化する原因としてもっとも大きな要因はズバリ「酸化」です。
コーヒー豆は焙煎すると炭酸ガス(二酸化炭素)が発生します。
コーヒー豆の炭酸ガスと香り成分は、焙煎が終了した直後から少しずつ少しずつ放出されていきます。
あなたがコーヒーの味に違和感を覚えているのは、そのコーヒーが酸化しているからではないでしょうか?
つまり、自家焙煎のコーヒー専門店など回転が速いお店では3ヶ月程度の賞味期限を定めているところから、スーパーなどで長期間販売するようなメーカーでは、賞味期限を1年や1年半にしているところまであるのです。
コーヒーの賞味期限の設定は、豆のままで買ってもコーヒーを粉に挽いてもらって買っても同じ。
でも実は、コーヒーを粉で買ってしまうと、劣化のスピードが速くなるのです。
コーヒーを粉で買うとおいしくなくなる?酸化が速まる理由とは
コーヒーは腐るものではないですし、豆と粉、どちらで買っても変わらないような気がしますよね。
いちいち挽くのも面倒ですから、そのままコーヒーメーカーにセットできるコーヒー粉は便利です。
けれどこれが、あなたのコーヒーがおいしくなくなってしまう原因だったのです。
先ほど、コーヒーが劣化する最大の要因は「酸化」だとお伝えしました。
コーヒーを挽いてしまうと表面積が大きくなり、空気に触れる部分が多くなります。
空気にたくさん触れるということは、それだけ酸素に触れるということです。
表面積が増えてコーヒーの内部に溜まっていた炭酸ガスは抜けやすくなり、酸素が取り込まれて酸化が進みます。
コーヒーの保管方法 | おいしく飲める期間 |
豆のまま、常温保存 | 約1ヶ月 |
豆のまま、冷凍保存 | 約3ヶ月 |
粉に挽く、常温保存 | 約1週間 |
流通の過程で店頭に並んでからお客さんが買うまで時間がかかってしまうのは仕方のないことですが、コーヒーは焙煎をしてしまうと味が落ちるのがとても速いです。
(大切なことなので、何度もしつこく言ってしまってごめんなさい。コーヒーが大好きなんです)
コーヒーを挽いてしまうと、味が落ちるスピードは4倍。
胃もたれをしたり、えぐみを感じたり、胸焼けがしたり。
毎日の大切な習慣だから、あなたにおいしいコーヒーを飲んでほしい。コーヒーでまずい思いはしてほしくない。
買ったコーヒーを最後までおいしく飲みきるために、ぜひコーヒーは豆のままで買ってほしいのです。
たった20秒でコーヒーをおいしくする方法
コーヒーの劣化を防いでおいしいまま飲むためには、豆のままで買うのがいいとお伝えしました。
ここまでくると、察しのいい方は気付いているかもしれません。
私がオススメしたい「たった20秒でコーヒーをおいしくする方法」とは、コーヒーを飲むときに毎回コーヒーミルで挽く方法です。
手回しミルだとかなり時間がかかってしまいますが、電動のコーヒーミルなら、たった20秒でコーヒーが挽き終わります。
「朝にコーヒーを挽く時間は無いなぁ……」という方は、前の日の晩に挽いておいても構いません。
粉のままで買うよりは、前の晩に挽く方が圧倒的においしいです。
コーヒーを毎回ミルで挽くと、こんな良いことがあります。
- 挽きたての豆のいい香りを嗅げる
- 挽きたてコーヒーで淹れたコーヒーはとてもおいしく香りが豊か
- コーヒーの劣化が遅くなり、最後までおいしく飲める
- コーヒーによる胸焼けや胃もたれがなくなる
- 淹れ方や使う道具によって豆の挽き方を変えることができる
ぜひコーヒーは、豆のままで買ってください。
おすすめのコーヒーミルと、選んではいけないコーヒーミル
おいしいコーヒーを淹れるには、
- コーヒーが一箇所だけ過剰に抽出される
- コーヒーが未抽出の部分がある
これらはNGです。
コーヒーの粉が細かくなると成分がたくさん抽出されますし、反対にコーヒーの粉が粗くなると、成分は抽出されにくくなります。
つまり、細かすぎるコーヒーの粉と粗いコーヒーの粉が混在してしまうようなコーヒーミルはNGということです。
たとえばこのような、手持ちタイプのプロペラ式コーヒーミルは、均一に挽くことができないためオススメできません。
あなたのコーヒーをもっとおいしくするコーヒーミルは、場所はかさばってしまいますが、据え置き型のコーヒーミルがオススメです。
据え置き型コーヒーミルオススメ①コレス コーングラインダー C330
据え置き型の本格コーヒーミルなのですが、
- 手入れがしやすい
- 豆が均一に挽ける
- エスプレッソ用の極細豆も挽ける
- 中に粉が残らない直下型仕様
という欲しい機能がてんこ盛りなのに、お値段は2万円台と価格がとても抑えられています。
(良いコーヒーミルは高いものだと5万円台のものもあります)
2万円台のコーヒーミルだとどこかに不満が残るものなのですが、コレスのコーングラインダーは「痒いところに手が届く」仕様で、普通にコーヒーを淹れるだけなら充分満足できる性能です。
据え置き型コーヒーミルオススメ②ボンマック コーヒーミル
「コレスはちょっと高いなぁ……」という方に見てほしいのが、ボンマックのコーヒーミルです。
こちらも愛用している方が多いコーヒーミルで、喫茶店にありそうなフォルムが可愛らしく、見た目重視で買われる方も多いです。
静電気で周りにコーヒー粉がくっついてしまうこと、受け缶内部に粉がくっついて全部を出すのが大変なことがマイナスポイントです。
コーヒーミルの静電気の悩みはどうしても切り離せないものですが、ボンマックも静電気には一苦労しそうです。
据え置き型コーヒーミルオススメ③デロンギ コーン式コーヒーグラインダー
デロンギのコーヒーミルは、価格帯が違う4種類のものがあります。
このひとつ下のうす式コーヒーグラインダーも充分な性能なのですが、こちらのコーン式グラインダー、定価が16,000円台のところがAmazonで約12,000円の特価になっていたのです。お買い得ですよ!
コーヒーミルは在庫状況によっても値段が上がり下がりしますので、定価より大幅に安く買えることがあります。
安いところを狙って買うことをオススメしています。
据え置き型コーヒーミルオススメ④ハリオ V60コーヒーグラインダー
ハリオのV60シリーズは、他にドリッパー、ケトル、スケールなどなどコーヒーツールを扱っているシリーズになります。
V60のドリッパーが気に入った方は、V60シリーズで揃えたりすることもあるんですよ。
安心して買えるコーヒーグッズのひとつですが、「値段相応」な部分もありますので、もっとこだわりたい方はワンランク上の製品を選んでも良いかもしれません。
電動コーヒーミルオススメ①ハリオ スマートG電動ハンディコーヒーグラインダー
「据え置き型のコーヒーミルはどれもちょっと高い……」
という方に、最後に変わり種のオススメコーヒーミルをひとつご紹介します。
お手頃価格のハリオ スマートG電動ハンディコーヒーグラインダーですが、こちらはなんと、電動ミルと手回し式のミルの1つで2役になるのです。
平日は電動ミルとしてスピーディーに豆を挽いて、休日はゆっくりコーヒータイムを味わうために手で挽く、という使い方ができます。
据え置き型のコーヒーミルと比べて
- コンパクトで置き場所に困らない
- コーヒーの粒の大きさがきちんと揃うのに安価
という、初めて買うコーヒーミルにオススメのミルになっています。
(ただし、据え置き型のコーヒーミルと比べて一度に挽ける量が少ないことに注意)
定価は約14,000円ですが、1万円を切ることもありますので、安くなっているときに買うのがオススメです。
以上、オススメのコーヒーミルのご紹介でした。
長く使うものですから、気に入ったものを買うことが大切です。
今回ご紹介したコーヒーミルは、やはりお値段が安くなるとそれだけ性能面で不満が出てしまうこともありますが、「コーヒーが趣味でめちゃくちゃこだわる」という方でなければおおむね満足できるものだと思います。
「コーヒー通」の方向けというよりは、「初心者向け」の選び方ですね。
「それでも一番いいやつを買いたい!」
という方には、やはりコレスを強くオススメします。
メジャーなコーヒーミルの中で、性能面でもっともコスパの良い機種だと思います。これを買っておけば間違いないと個人的に思っています。
残念ながら定価での販売しかないようなのですが、Amazonや楽天で買えばポイントがつく分わずかですがお得です。
ぜひコーヒーミルを買って、酸化しておいしくなくなったコーヒー豆とはさよならしましょう。